国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその23

■国名と体制 先日、英国が離脱したEUでは「英語」をいつまで公用語とするかの議論が始まったとのニュースがあった。 「英語」はフランス語では「Anglais=アングレ」だ。 「Anglais」は明らかに「Angleterre=England」から来ているから「England語」のことを…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその22 

■フランスのペット事情 フランスは矛盾の多い国だ。 犬連れ散歩中の人の愛犬溺愛ぶりや、様々なペット愛護の法律などを見聞するたびにフランスはペット天国のように思えていた。 カフェやレストランのテーブルの下で主人の会食が終わるのをおとなしくじっと…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその21 

■フランスの医療体制 こちらに来て1年5ヶ月。フランスの医療制度の実態について、期せずして本当に詳しくなった。 かかりつけ医から各種専門医、検査入院に総合病院の体制から生体検査等のラボ。さらにリンパマッサージ師や言語矯正士に薬局のシステムにい…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその20

■FORMATION CIVIQUE(市民講座)第3日目コース その知らせは、いつものように突然舞い込んだ。 PAU での市民講座第3日目コース履修の召喚状が、2月12日付けで私のメアドに添付資料付きで送られてきたのだ。 コロナ禍対策の注意事項も添付されていた。 召喚状と…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその19

■ ビザ延長手続きー最終結果 さて、昨年11月25日にバイヨンヌ(Bayonne)の県支庁舎に出頭して ビザの延長手続きをしてから、ちょうど2ヶ月経った1月25 日(月)、県庁からの封書が舞い込んだ。 バイヨンヌ(Bayonne)県支庁舎 どうやら、やっと新たな動きが…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその18

■ヨーロッパに浸透する日本語 娘がパリで演劇を学んでいた頃のフランス人の友人で、日本にも訪ねてきたことのある子がいる。 この夏、10数年ぶりで再会したが、以前にも増して感受性の豊かな魅力的な女性に成長していた。 昨日、その子から来年1月に出産予定…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその17

■滞在ビザ延長手続きー顛末 11月に入って以来、第2次外出規制(confinement:コンフィヌモン)が続いていて、日常生活にはほとんど変化のない毎日だった。 ブログのネタを考えても抽象的になりがちで、このところしばらくは、正直書く意欲も沸かなかった。 …

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその16

■時間感覚「今」 フランス、ビアリッツ(アングレット)に来て早くも1年と1ヶ月以上が過ぎた。 光陰矢の如しとは、このことだろう。 ちなみに、英語の「Time flies like an arrow」を、以前、自動翻訳アプリで、日本語への翻訳を試してみたところ「時間蠅…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその15

■フランスの理念と現実:「冒涜する自由」 先月、パリ郊外で中学の歴史教師サミュエル・パティさん(47歳)が首を切断されるという凄惨な事件が起きた。 犯人はロシア国籍で18歳のチェチェン系難民の男性。その後、犯人はすぐに駆け付けた警官にその場で射…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその14

■フランスでの運転免許証―顛末 私の国際運転免許証は、9月26日で1年間の有効期限が切れた。 フランスでの車の運転は主に私の役割だし、病院通いには必須だ。しかもほぼ毎日運転しているので、運転できない事態はどうしても避けたい。 1年前に車も買ったし、…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその13

■フランスの子供/家庭/結婚 つい先日、フランスの甥っ子に初めての子供が生まれた。男の子だった。 これで、無事実家の家名を継ぐ男の子が生まれたと喜んだのだが、周りを見渡すと、何やらトンチンカンな喜びようだと気付かされる。どうやらすっかり時代は変…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその12ー2

■DIY (Bricolage=ブリコラージュ)-2 昨年の10 月2日にフランスに到着してすぐの5日土曜日の朝、突然トイレの水が流れっぱなしで止まらなくなった。水洗用タンクの陶器の蓋を外して中を覗いてみると、日本とはまったく違う複雑なシステムの部材が備え付けら…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその12ー1

■DIY (Bricolage=ブリコラージュ)-1 フランスに越してきて、古い建物に住もうとするならDIYの素養は不可欠だ。少々の故障や修理は自らやらなければ、修理屋さんはなかなか来てくれないし、やっと来てもらっても、払った金額に対する満足感はほとんど期待で…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその11

■COVID-19 フランスには、在外フランス人議会( L’Assemblée des Français de l’étranger=L’AFE )というしくみがある。 在外フランス人約200万人に対して15の地域から6年任期で90人の議員が地域毎に選挙で選ばれる。在外フランス人の権利や義務、福利厚生な…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその10

■ガレージ(Garage) マンションの地下には、車庫=ガレージ(Garage=ガラージュ)と貯蔵庫=ケーブ(Cave=カーヴ)が備え付けられている。ケーブは贅沢なワインセラーとして使っている人もいるが、我々にとっては単なる物置場だ。 地下のガレージ 8年前まで…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその9−2

■レオナルド・ダ・ビンチ(Leonardo da Vinci)展 -2 歩いてホテルからルーブル美術館に向かうには、まずはRue Mongeの広い道沿いをパリの中心、西方向に向かってしばらくたどることになる。Rue des Écolesに差し掛かったあたりから、左手奥には、ソルボン…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその9−1

■レオナルド・ダ・ビンチ(Leonardo da Vinci)展 -1 人類史上最大の知的巨人、レオナルド・ダ・ビンチ 昨年フランスに着いてすぐに目についたのが、パリ、ルーブル美術館でのレオナルド・ダ・ビンチ特別展だった。2019年はダ・ビンチ没後500年の記念の年だ…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその8−2

市民講座 Day 2 第2回目の市民講座は、1週間後の7月15日、同じ会場で行われた。私は、再び同じホテルに部屋を取り、同じように前日の夕方から入った。今回は靴も歩きやすいスニーカーにした。 行きの高速では、追い越し車線を130kmで走行中に、右車線を走る3…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその8−1

■市民講座 Day 1 さて、市民講座初日の7月8日を前に、ポーまで日帰りするかどうか大いに迷った。結局安全策をとって、前日から会場のあるホテルに泊まり込むことにした。まだ移民局からは何の連絡もないが、前日から入っていれば、急な変更にも対応できるは…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその7

フランス滞在許可証取得のための市民講座の会場を事前に訪問し、ついでに聖地ルルドを訪れた。

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその6

006 ■フランスの薬・薬局事情 私達のようにフランスに来た頭初から大量の薬を必要とする者にとって、フランスの薬事情には戸惑うばかりだった。妻は生粋のフランス人とはいえ、日本在住期間が半世紀近くなると、年に1回程度訪れるからといって、フランスの…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその5

005 ■スマホを買う スマホが手元にないと、今や生活は全く成り立たない。 デジタルトランスフォーメーションが日本よりもはるかに進んだフランスではなおさらである。統計上の国全体の普及率がどうなのかはよく知らないが、私の生活圏での実感からいうと、ほ…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその4

004 ■車を買う もう一つの基盤整備は、こちらでの通常の生活を円滑に進めるための様々な準備である。 まずは足(車)の確保。 我々が住んでいるエリアは、銀行、郵便局、薬局からパン屋に高級惣菜店やコンビニ、さらに様々な専門の医者や歯医者まで、徒歩圏…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその3

003 ■配偶者ビザ 私のフランス滞在ビザの申請手続きは、出発予定の3ヶ月ほど前、2019年6月から開始した。手続きの開始は入国予定日の3ヶ月前から可能となっている。 まずは、在日フランス大使館のWEBページから、窓口申請の予約申し込みをすることから始める…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行ーその2 002 ■フランス医療体制へのコミット フランスに着くと早速、かかりつけ医と密接なコンタクトをとって、専門医の紹介や調剤薬局、各種検査体制等との連携ネットワークを創ることに集中した。そ…

国際カップル半世紀、満身不具合夫婦のフランス移住紀行

団塊世代系ドロップアウト派に属する私は、1973年にパリでフランス人女性と結婚し、新婚旅行で日本に来たまま2019年で46年が過ぎてしまった。脱落人生とはいえ、東京に半世紀近く住んでしまえば、それなりの生活基盤やネットワークも出来上がる。72歳と68歳…